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NIST STM for sUAS(米国標準小型無人機システム試験方法)をシミュレータでやってみた

概要

米国国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology、通称:NIST)が小型無人機の性能や操縦者の技能を評価する方法として、Standard Test Methods for Small Unmanned Aircarft Systems(通称:STM for sUAS)を定めていることを知り、さらにDJIシミュレータにSTM関連オブジェクトを取り込めるようになっていたので、早速試してみました。

導入は容易だが・・・

DJIのシミュレータは無償版と有償版がありますが、無償版でも使用することができました。機種を選択後、フリーフライト>カスタムシナリオを選択します。初期のフィールドは操縦者と機体だけが表示されているだけなので、メニュー左のModelを選択して、STMのモデルをImportする必要があります。

Import後は位置合わせを行う必要があります。フィールドのオブジェクトをクリックするとXYZ方向の矢印が表示されるので、それらをドラッグすると移動することができます。この辺りはUnityなどと同様ですね。

写真からもわかる通り、Import後のモデルはなぜか文字が左右に反転しています。直し方はちょっとわかりませんでしたが、STMの実施にはそれほど影響はないと思います(たぶん)。

また、無償版はシナリオの保存ができないので、使用ごとにこの作業を行うのが少し面倒そうです。

実際にSTMの方法で飛行してみた感想

STMは目視内でも目視外でも実施可能ですが、シミュレータの場合は目視内だと視点移動にキーボードかマウスが必要になり、実際の飛行環境とは異なります。VRを使えば操作系が不要で目視内飛行でできそうです。

一方、目視外飛行としてコントローラアプリの画面視点を使うことで、実際に即した飛ばし方ができました。STMでは真下や45度先のバケツの中身を撮影することが必要ですが、これらの練習をすることでジンバルの操作の練習にもなりそうです。

今後のSTMに関する取り組みについて

今後はシミュレータだけでなく、実際にSTMを行うためのオブジェクト(バケツのスタンドとかスコアシートとか)を準備して、屋外で実施してみたいと思います。

次回実施レポートにご期待ください。